無法タニラーの植物観察記

2014年8月~自宅にて多肉観察中

愛犬の話~先天性右心不全と腹水~

久しぶりにブログ書き始めたかと思えば、いきなり多肉から脱線するのだが記録用、そして同じ柴飼いの人や先天性疾患を持つ犬の飼い主の役に立つ事があれば…ということで記事にする📚

 

 

もともと柴犬は日本の天然記念物だっけ。

国の認める犬というだけあって、日本人と歩んできた歴史も長い。

 

そして、強い。

 

早速脱線するのだが私の最初に飼った犬も柴犬で名前は「とめ」。

和犬だから和風にということではないのだが、それがしっくり来た。

 

 

そして、去年我が家の迎えた柴犬は「梅」。

 

多肉目当てで立ち寄ったHCに併設されたショップにいた柴犬。聞けば先週、連れ帰ると言っていた家族が迎えに来なかったそうで…シャンプーや爪切りなどのメンテナンスは万全だったとの事。

その話だけでうるうるっと来るような私なので、死ぬときの事なんか考えると慟哭。たまらない。

 

けれど、迎えた。

ショーケースの中じゃなく、外のケージにいたその犬は私のことを見上げていた。

運命とかそういった事ではなく私に興味があった。ただそれだけだろうし、実際にそこで私が迎えずともこの犬はいずれ誰かに飼われるだろう。

 

それが決め手だった。

いずれ…を待たせるのが嫌だと思ったし、自分に興味を示さない子犬だって幾らでもいる。すぐに決めてその場で契約。連れ帰った。

 

自宅までの帰り道、車内で💩をされたのは困ったが子育てをしていればなんとなく慣れている部分もあるものだ。

 

 

翌日には近所のどうぶつ病院へ。

かかりつけを決めておきたかった事と、ショップの健康診断などはあまり信用できないと思っていたから。

 

結果は良好。

これからどんどん成長していくので必要な予防接種や投薬などの指導と歯磨きなどの始動も。

 

5月。生後半年ほどになる梅にも避妊手術を受けさせようという事で、GW泊りがけの旅行の間に手術の予約。

事前検査の結果が悪ければ手術も出来ませんので必ず連絡をする。けれど旅先ですぐには戻れないという事で併設されているペットホテルの予約も入れておいた。

 

当日朝、我が家へ迎えてから初めての外泊でドキドキしたが受け渡しはスムーズに。

すぐ出発して旅先でエンジョイしている間にかかりつけからの不在着信☎

 

かけなおすと詳細は言わない主治医だが、なんだか歯切れが悪い。気になって旅行どころでもなかったものの、子どもを優先。

 

 

翌日帰宅してすぐに説明を聞くと、腹水がたまっているとの事。

この月齢で腹水は前例がないという説明を受け、抜くにはもっと大きな病院がいい。検査もここではエコー程度であるとの事。

 

この時、近頃太りすぎてないかな?という事以外何も気づけなかった。

 

そこからは日に日にお腹が膨れ、散歩の最中に何度も座り込んだ。

おしっこをする際には何故か悲痛な鳴き声を発し、うんちは下痢。

餌もほぼ食べなくなった為、それまで与えていたロイヤルカナンの柴犬子犬用を辞めた。ささみを小さめにカットしゆでただけのものやおかゆを少量ずつ。

 

 

大学病院へ予約を取ってもらった。

主治医の通っていたところだそうだが、すぐには無理という事でその間が2週間ほど。

 

その2週間ですらしんどそうな梅を見て、主治医に無理を言い腹水を抜いてもらう事にした。

その費用は2~3万円程度。全身麻酔をかけてゆっくりと抜く方法という事で早朝に預け、迎えは20時頃。抜いたものは淡い赤色だった。

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量は明確に記憶していないが1リットル近く抜けたのは確かで、主治医も早く大学病院に…としか言わなくなった。

 

 

大学病院での検査の日。

予約時間6時間前から絶食、1時間前から絶飲という指示を守り車にて病院に。

 

受付から最初に呼ばれるまで1時間少々。

同伴していた子どもが飽きてしまい、梅も落ち着かない様子。何度か床におしっこをしてしまった。

 

やっと呼ばれたと思えば次は昼頃に迎えに来てくださいという事で2時間程度子どもと昼食をとるため帰宅。

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昼食の後、少々眠そうな子どもを抱き車に乗せる。

子どもの好きな絵本やトミカなどを持ち病院に。到着から30~40分ほど待ちいったん梅が出てきた。

 

次に呼ばれた際、検査の結果が循環器方面に何かあるという事なのだが、循環器専門の先生が講義中であるために終わるまで待っていてくれとの事。

時間は2時間ほどという事で、やはり帰宅を選択。循環器といっても幅は広いし、私まで落ち着かない。

 

 

朝8時過ぎに出発し、迎えは17時。人間だけでなく犬や猫も時間を要するのが大学病院なのだと思った。

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やっと先生の講義が終わり、エコーで見てもらえたそうでエコー写真を見ながら説明を受ける。

腹水の原因は「心臓」。名前は「先天性右心不全」。

 

梅の右心室には余計な膜が1枚あるそうで、その膜に小さな小さな穴がある。

その小さな穴のお陰で梅は生きている状況なのだそうだ。

 

ただ、それだけではやはり不十分で循環しきれない血液が詰まる形で心臓につながる肝臓への結果なども肥大。

それでもやはり逃げ切れない血液が血管のわずかな隙間から漏れ出し、腹膜の中へ出ている。これが腹水。

 

 

投薬での治療は不可能。

どうにかするには手術という方法しかとれません。

 

そういわれ、じゃあすぐにでも…と言いかけ辞める。

金銭面でかなりの負担がかかることは明白。

 

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そのうえ、「この大学病院に循環器専門の医師がいませんのでこちらでは無理なのです」との事。

 

聞けば前年までいた循環器専門の医師が最近開院した循環器専門の病院へ引き抜かれたのだそうで、そちらに紹介してくれるとの事。

その病院の名前が「JASMINEどうぶつ循環器センター」。

 

病院からの紹介状がなければ、予約すらとれないという鉄壁の城のような病院。

 

予約は1週間後。

そこに至るまでにどの程度の予算を用意できるのか、ダメならばどうするのかといった話し合いを何度も重ねた。

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当初の主治医に事の経緯を説明すると、「脳でなくてよかったですね」と。

 

予算の事でかなり不安があるというと

とえ100万円かかったとしても10年生きれば年間10万円の計算ですから

とも言われた。

 

 

先生。

まずその100万円を用意できない私たちはどうすればいいのでしょうか。

 

そう言いかけて辞める。

 

 

この時点で最初の腹水発見ときから10万円ほどかかっていた。

 

大学病院やJASMINEは平日しかやっていないため、必ず仕事を休まなくてはならないため職場の人からいい顔をされない。

そのぶん給料も減らされるわけだからマイナスな日々。

 

ただ、梅にとって何か1つでもプラスがあれば!という事だけが希望だった。

 

 

 

ようやくJASMINE予約の日。

自宅から病院までは車にて1時間弱。渋滞にはまり2時間ほど要し、梅は車酔いをしてしまった。

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着いてすぐに呼ばれるわけではなく、紹介状を渡し問診票を記入。

1時間ほど待ちやっと呼ばれたところで話をする。梅の診察どうこうよりも紹介状を熟読したいようで、1度退室。

 

しばらくして呼ばれ今度は梅の検査をしたいとの事で引き渡す。

その際に予算の話がなかなかできず、とにかくおどおどしていたと思う。

 

 

受付から担当医が顔を出し、「腹水を抜かせてもらってもいいですか」との事。

もう見た目からタプンタプンだった梅のお腹。見るに堪えないのだそうでお願いをした。

 

かかりつけの病院では麻酔をしなくては無理だったようだが、JASMINEでは麻酔なく1時間程度で抜けるとの事。

むしろ、一気に抜くと負担がかかるのでなるべくゆっくり抜きますとも。

 

 

その間に事の次第をオットへ報告。

もともと予算の上限は決めてあったから今どんな処置をしている程度。

 

 

しばらくして待合室で涙が止まらなくなった。

 

「大丈夫ですか」と受付の人に声をかけられたのをきっかけに予算の事を吐露。

そこで担当医も出てきて、その話になる。

 

上限の金額を超えるようであれば、アフターケアなどの費用もうちでは出していけませんので安楽死を。

これが我が家の答え。

 

病院側はこれに対し、検討するという事で1度担当医が下がる。

 

待つ事10分ほどでもう1度出てきてその金額でやらせてください。

この膜さえ除去できれば梅ちゃんはふつうのわんこになれるんですから!

と言ってくれた。

 

 

そして手術の日取りも決定。

毎度仕事を休んでこなくとも良いように、夜間でも待機しているスタッフが対応しますとの事で予約時間などもかなり譲歩してもらった。

本当にありがたい事だと思う。

 

 

 

そして2015年6月。梅の開胸手術の日。

術式はケッサク術というもので、人工心肺を使わず血液の循環を止めていられる限界3分の間、太い血管すべてを縛りその間に膜をカットするというもの。

 

当初の予定より時間を要し、また1度ではダメだったようだが2度目にして成功🌠

電話をもらった時には本当に安堵した。

 

 

 

この手術の費用を明言することは避けるが、安くはない。

 

後遺症という後遺症でもないものの、術後しばらくは目が見えていないかかなり見えない状態に近いところまで視力が落ちていた。

1か月ほどで治ったようだ。

 

また、切った膜部分が再生できないように自宅にて朝晩2回の注射をする。

1人では無理だった。2人でもなかなか難しいのだがこれをしなくては死んでしまうという崖っぷち感で💉

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術後1か月検診はパス。

去年の末には無事に避妊手術もパス。これば最初のかかりつけで行った。

 

 

 

だが、先月の上旬。

またお腹が膨らんでいるような気がした。

 

毎月フロントラインとフィラリアの投薬をするために通っているので相談するとエコー。

腹水が認められる。

 

という事は、まぁ再発です。

 

 

1度目の手術で梅に使える預貯金は使った。

子どもも小さい為、家計のすべてを梅に捧げる事は難しい。これは無事に子どもが成人するまで続く事だ。

 

一応検査を、という事でJASMINEに相談はしたものの、やはり再手術はハードルも高い。無償でやりますという事もありえない。

 

 

なので、私たちは安楽死を選びました。

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スマホでの写メであるうえにブレているのでわかりづらいが、梅のお腹がポッコリとなっているのが判るかと思う。

日に日に食欲も減退し、自慢だった毛並みもツヤが失われ始める。

 

もう大丈夫だと安心してから1年での再発とは、という気持ちもあるけれどあの時に安楽死という道を選んでいえば得られなかった1年間だという気持ちもある。

 

かかりつけの病院では安楽死には3万円かかる。

その後ペット霊園などで5万円ほどかかるようだった。

 

最後の8万円で、生かすという選択肢を…という気持ちもあるが、また再発する可能性は必ず付きまとう。

そのたびにこれを繰り返すのかと思うとやはり安楽死だろうと私は思う。オットは生かしたいと言い続けたけど。

 

 

その答えをJASMINE担当医に伝えるが、説得をされた。

正直、お金がなく殺すという選択肢しか選べない我が家には耳の痛い説得だ。

 

ただし、担当医は解決策をいくつか提示した。

そのうちの1つを私たちはお願いすることで梅は今、生きている。

 

私たちは梅を手放すという選択をしました。

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このベンジャミンバロック、梅によくかじられるから一部ハゲていたのに今は噛む梅がいないから皮肉なことに生き生きしている。

 

 

今回の選択の詳細をこちらで書くことは許されないのだが、’私たちの梅’ではなくなった。

 

梅の様子はおろか、生死すらもわからない状況にはなったけれど安楽死という選択はしなくてよくなった事。

我が家の犬でいるよりも生きていられる可能性が爆発的に上がった事。

 

これだけは確実✍

 

 

 

「生きてりゃOK」

 

私はそうは思わないけれど、安楽死を100%正解とは言えなかった。

我が家に資金さえあれば必ず再手術を取ったのだから。

 

 

 

こんな記事が誰の役に立つんだと思うんだけど、梅は特例中の特例。

心不全から腹水になる子も今まで見たことがない!!!と言われたうえに、人工心肺を回さない術式の成功で生存している事から「奇跡の犬」なんて言われていたりもしました。

 

私たちとしてはただただ普通の犬として幸せに暮らせる手伝いをしたかったんだけどね。

 

 

 

私の不甲斐なさが梅を殺す。

 

去年そう書いたんだけど、死なずに、殺さずに済んでよかったと安心している。

最初から最後まで身勝手な飼い主だったけれど、幸せにね🌸

 

 

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ほぼ、ほぼない可能性だとは思っているけれど10000000000000に1つの可能性として、梅が我が家に帰ってくる事もあるのが今回の選択。

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自分を殺そうとした家🏠になんか帰りたくない!と思っているだろうし、そうならないとわからないけど…

 

梅以外の犬を迎えようという気持ちには向こう20年はなれそうにありましぇん。

see you again!